2012/09/27

函館空港に空自のロッキードC-130とカナダ軍機が並ぶ


 航空自衛隊の輸送機、ロッキードC-130ハーキュリーズが昨日に引き続き、今朝8時すぎに函館空港に、実は函館空港には、カナダ軍の対潜哨戒機、ロッキードP-3オライオンが駐機。



 函館市の空港港湾部に問い合わせすると、昨日のC-130は故障のためのダイバードで、今朝函館空港に来たC-130は故障した部品と整備要員を乗せてきたものだとのことです。
民間空港である函館空港に突然やってきたCー130に驚いた市民も多いと思います。



2012/09/26

ロッキードC-130が函館空港に

 
 
 
 
 
 

 
 
 16時54分啄木小公園、津軽海峡上に機影が、近づくにつれジェット機ではなくプロペラ機であることに気づきましたが、どうみても本州、青森県方向から進入してくることを考えると、道内発着のHACやANAの丘珠や新千歳発着の便ではないのがわかりました。
 
 
 
 


軍用機、C-130か、米軍機か?米軍三沢基地からか?
それとも自衛隊機か
 

 
 
 
 
米軍か自衛隊か判然としないまま、C-130ハーキュリーズは函館空港へ
 


2012/09/25

北海道新幹線新函館駅(仮称)開業に関する調査特別委員会委員となりました

E5系 はやぶさ (新青森駅にて 2012.8.24本間勝美撮影)


 
 函館市議会は、9月25日の第三回定例会の本会議にて、北海道新幹線開業に向けた諸課題の調査・研究について
全会派一致で、北海道新幹線新函館(仮称)開業に関する調査特別委員会を設けることで一致し、8名を委員とすることが決まりました。
 
 本日、本会議終了後、午前11時14分から特別委員会室にて早速、会議がもたれ、委員長に市政クラブの出村勝彦議員、副委員長に民主・市民ネットの日角邦夫議員が選出されました。
 
日本共産党は私が委員となりました。
 
 
 明日は1954年9月26日に台風15号により、死者1139名という未曽有の被害を出した洞爺丸事故から56年目の日、この洞爺丸事故を機に青函トンネルの建設が具体化され、トンネル内に整備新幹線を走らせることが決まりました。
 
 1988年3月13日新幹線規格で完成した青函トンネルは盛岡以北の整備新幹線の建設工事の遅れから、在来線特急が走る津軽海峡線として営業を開始。あれから24年が経過し新幹線は新青森まで開業、現在、新青森~新函館(仮称)間の北海道新幹線の建設が急ピッチで進み工事進捗率は8割を超えています。
 2015年度末の新函館(仮称)駅の開業まで3年しかありません。函館・道南の経済活性化に最大限生かすためにも先行自治体の例なども大いに参考にしながら諸課題の調査・研究を進めていきたいと考えています。
 
次回、委員会は10月3日(水)午前10時から行われます。
 
 
 
                   2012.9.25 本間かつみ

函館市議会、大間原発建設無期限凍結求める決議を全会一致で可決

建設工事容認が打ち出された大間原発(2012.9.23本間勝美撮影)

函館市議会は、平成24年9月25日、大間原子力発電所建設の無期限凍結を求める決議を全会一致で可決しました。

以下、全文を掲載します。


  大間原子力発電所建設の無期限凍結を求める決議

 平成23年3月の福島第一原子力発電所事故により、多くの国民が原子力発電所の安全性に不安を抱き、その後、事故収束の困難さも明らかになるなど、その不安は増大の一途をたどっている。
 この間、函館市議会では、原発依存からの脱却と大間原子力発電所建設の凍結を求める意見書を可決した。また、近隣自治体とともに政府等に対し、福島第一原子力発電所の事故原因の徹底究明と国民への説明、エネルギー政策の抜本的な見直し、建設中または計画中の原子力発電所の無期限凍結および半径30キロメートル範囲内の自治体の同意がなければ、大間原子力発電所の建設を再開させないことを強く訴えてきたところである。
 
このような中、政府において、「2030年代に原発ゼロを目指す」革新的エネルギー・環境戦略が示され、原発に依存しない社会の実現に向け、大いに期待していたところであるが、去る9月15日に青森県知事などに対し、枝野幸男経済産業大臣は、「既に設置許可を与えている原発について、これを変更することは考えていない。」と述べ、経済産業省として、大間原子力発電所の建設継続を容認する意向を示し、さらに、藤村修官房長官も9月18日の記者会見の中で、建設再開を政府として支持する旨の考えを表明した。
 工事進捗状況が4割にも満たない大間原子力発電所の工事を再開し、これを稼働させることは、原発の新増設は行わず、2030年代に原発ゼロを目指すという政府方針と矛盾するものであり、国民の期待を裏切るものである。
 福島第一原子力発電所の事故原因が未だに解明されていない中で、大間原子力発電所の建設を推進するということは、北海道道南地域の意向を一切斟酌することのないものであり、断じて受け入れられるものではない。
 大間原子力発電所は、世界でも最大級の原子力発電所で、商業用では世界で初めてのMOX燃料を全炉心で使用する、より危険性の高い原子力発電所であり、このまま大間原子力発電所建設され、稼働をした場合、風評被害により基幹産業の漁業や農業の一次産業を初め、水産や観光等の道南地域の経済に甚大な影響がもたらされるとともに、ひとたび福島原子力発電所と同様の事故が起これば、大間原子力発電所との間に遮蔽物もなく、最短で23キロメートルの対岸に位置する道南地域の住民の生命は危険にさらされることになる。
よって、函館市議会は、道南地域における住民の生命と安全、安心と産業を守るため、大間原子力発電所建設の無期限凍結を断固求めていくことを表明するものである。

  以上、決議する


 日本共産党函館市議団と私、本間かつみは大間原発建設中止を求め、議会内外で声を上げていきます。

 函館市議会で全会一致で決議が可決されたことは、青森県側で核燃料サイクルなど反原発を掲げ活動されている市民へ大きな励みになるものです。

平成24年第3回函館市議会定例会で反対討論

 
 
 

9月4日から22日間開会された平成24年第3回市議会定例会が本日終了しました。
22日間行われてきた議会の内容等を順次お知らせしたいと思います。

最終日の今日は、決議案、27本の議案、15本の23年度決算、2つの意見書案などについて採決が行われました。

日本共産党函館市議団は、平成24年度函館市一般会計補正予算、函館市立保育所条例の一部改正についての2つの議案について反対しましたが、市政クラブ、民主・市民ネット、公明党、市民クラブの各会派の賛成多数で可決されました。
(市民クラブの工藤篤議員は退席しました)


日本共産党は紺谷克孝議員が反対討論を行いました。 以下全文を掲載します。

2012年第3回定例会反対討論 

 私は、日本共産党を代表し、議案第1号平成24年度函館市一般会計補正予算と議案第4号函館市立保育所条例の一部改正について反対の討論をいたします。 
 今回提案された補正予算には、公立保育園である第2港保育園の民営化に伴う共同保育の予算が計上されています。私たちは、公立保育園の民営化に対して、当初から反対の立場を貫いてまいりました。 
 公立保育園は、国の施策により平成16年度から運営費の一部が一般財源化され、自治体の負担が一層大きくなり、全国でも人件費削減や民営化に拍車がかかりました。函館市もちょうど、その翌年の平成17年度から民営化が始まりました。

 民営化された保育園も含め、民間の保育園の財源はさらに厳しく、自治体の財政援助も少ない中、保育園を運営するための国の基準額に比較し、平均1.52.0倍の運営費がかかっています。その運営費を切り詰めるため、どこの民間保育園でも人件費削減が進められています。 
その顕著な表れが臨時職員の雇用状況です。函館市の6つの公立保育園の正規職員の比率は70%となっています。30%が臨時職員と嘱託職員の保育士の比率です。
しかし、民間保育園は、正規と臨時職員の比率を比較する全市的な数字は集計されていません。私たちは、いくつかの民間保育園での臨時職員の人数と比率を調べてみました。

A保育園の臨時職員60% B保育園57% C保育園74% D保育園54% E保育園50%となっています。公立保育園では30%が臨時と嘱託保育士ですが、調査した民間保育園はすべて臨時職員が50%以上となっています。
北海道全体の調査では、公立でも、民間でも臨時職員の賃金は、フルタイムで働く保育士でも、年収300万円以下が96%です。
その上民間では、さらに賃金の低い、5時間パート、4時間パートの保育士がどこの保育園でも雇用されています。
民間保育園は正規の保育士でも、400万円以下が78%、300万円以下が30%です。公立・民間とも、正規職員間でも賃金格差があります。
民間の保育士がどんなに頑張って保育をしようと思っても、身分が不安定な臨時職員が多く、正規職員の賃金も低く、保育に専念できる環境が整っていません。 
 その上、今回、成立した「子ども・子育て支援法」は、保護者の責任と負担が増えるとともに、国と自治体の公的な責任が後退することが明らかになっています。
こうした状況だからこそ、子どもたちにとっても、また保育士にとってもゆとりある保育が必要となっています。 

保育水準を高めてきた公立保育園の役割はとても重要です。
民間保育園にとって、これ以上保育環境を低下させない為にも公立保育園の存続が求められます。 
したがいまして、今回提案された議案第1号平成24年度函館市一般会計補正予算と議案第4号函館市立保育所条例の一部改正については、賛成することはできません。
以上を申し述べ、日本共産党を代表しての反対討論といたします。



また、平成23年度決算では、函館市一般会計決算と函館市国民健康保険事業特別会計決算の2本について反対しましたが、日本共産党を除く4つの会派の賛成多数で可決されました。

4つの意見書への対応ですが、
①「脱法ドラッグ」とりわけ「脱法ハーブ」に対する早急な規制強化等を求める意見書
②自治体における防災・減災のための事業に対する国の財政支援を求める意見書

は全会一致で可決されました。

税制全体の抜本改革の確実な実施を求める意見書 については、消費税増税を認める内容のため、消費税増税ではない別の道での財源確保を主張する日本共産党はこの意見書には反対しましたが、日本共産党を除く4つの会派の賛成多数で可決されました。

米海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイ配備への慎重な対応を求める意見書 は、日本共産党が提出したものですが、全会一致で可決されました。(退席1名)








 

 

 

2012/09/24

亀田八幡宮名物「八幡饅頭」


 
 
 亀田八幡宮で毎月1日と15日のみ販売される、「八幡饅頭」
黒糖の皮の中に餡が詰まった伝統の味を求めて毎月2回の販売日に亀田八幡宮を訪ねる常連客も多いのだそうです。

 製造は教育大学横のバス通りにある、「なか川菓子舗」。店主が亡くなった後、閉店したのですが。この味を待つ常連客からの声に押され、月2回のみですが神社境内で販売しています。

現在、この八幡饅頭をつくっているのは、店主の奥さんと息子さんです。
息子さんとは実は私の高校時代の同級生で、伝統の味を守るため月に2回八幡饅頭をつくっています。

一個100円です。






 訪ねた9月15日は、亀田八幡宮の例大祭でたくさん露店が出て賑わっていました。
函館の神社の祭りは5月の護国神社例大祭にはじまり、9月の亀田八幡宮の例大祭で終わり、本格的な秋を迎えると言われています。



お化け屋敷にオートバイサーカス、ことしも出ていました。
私が小さいころには、このほかに見世物小屋も出て、だみ声のおじさんが呼びかけを行っていたものです。

初詣には松葉杖姿の傷痍軍人の方が募金箱を首から下げていたことを思い出しました。

初詣と例大祭以外に亀田八幡宮を訪ねる市民は多くはないと思いますが、亀田村の中心として栄え、文久3年建築の旧社殿には箱館戦争時に飛び交った弾の痕がいまも残ります。

この旧社殿前で撮影された新政府軍兵士たちの写真の中に、サッポロビールの生みの親、村橋久成が写るのも興味を誘います。


2012/09/20

函館で「産業廃棄物最終処分場を考える」学習会



 日本共産党函館市議団は、「産業廃棄物最終処分場を考える」をテーマに学習会を行います。
講師は、北海道内では夕張市、紋別市の廃棄物処分場問題にも関わった、廃棄物処分場問題全国ネットワーク共同代表の藤原寿和氏です。

 会場は、函館市ではじめての産業廃棄物最終処分場の計画地を望む、亀田中野町の道立道南四季の杜公園です。

市民のみなさんと、産業廃棄物最終処分場について考える機会となりますので参加を呼び掛けます。参加費は無料です。直接、会場にお越しください。


10月8日(月・祝日/体育の日)
13時半~15時
道立道南四季の杜公園 丘の家 多目的集会室

                                   2012.9.20  本間かつみ


2012/09/15

函館空港にキリル総主教乗せたチャター機が飛来


 幕末、日本におけるロシア正教の最初の布教の地であり、現在でもロシア人墓地、帝政ロシア時代建築の旧ロシア領事館、ビザンチン様式が美しい函館ハリストス正教会があり、ユジノサハリンスク市、ウラジオストク市と姉妹都市提携をし、ウラジオストク市に本校があるロシア国立極東大学の函館校があるなどロシアと函館の関係は深い。

その函館に、ロシア正教会の最高指導者キリル総主教を乗せたチャーター機が9月14日午後2時10分頃、函館空港に降り立った。



 駐機場へ向かうと、カタール航空のボンバルディア グローバルエクスプレス5000が




ロシア連邦シベリア連邦管区のクラシノヤルスクからチャター機で函館を訪れたキリル総主教ら10名は函館空港へ到着すると休む暇なく、黒塗りの車で移動した。

 
 

ヤコブレフ Yak-42 RA-42330 Hakodate Airport


ロシア正教会の最高指導者、キリル総主教の乗ったチャーター機が函館空港に到着した9月14日、国際線ターミナル前のスポットには、3発エンジンの短距離旅客機の姿がすでにありました。

旧ソ連のヤコブレフ設計局が開発、1975年に初飛行をしたヤコブレフ42です。
キリル総主教の函館訪問の準備のため、一足先にロシアから函館にやってきたようです。機体番号はRA-42330

この飛行機のことをネット検索していると、9月7日にロンドン郊外のルートン空港で撮影されたRA-42330の写真が投稿されていました。

2012/09/08

ピカチュウジャンボが函館へ


 

 ジャンボの愛称で知られる、ボーイング747
以前は函館~羽田間の繁忙期にはANA、JALの2社が運航していました。

函館空港にジャンボ機が就航したのは、滑走路が2500mに延長になってからでしょうか。

 私は小学生の頃からの飛行機好き(マニアの域まで達していませんが)で、小学6年の頃、全日空のジャンボ機はスーパージャンボという愛称が付けられていました。

 全日空ではボーイング727とともに、好きな旅客機がこのジャンボ機でした。他を圧倒する迫力あるドデかい飛行機。あの大きな機体が函館の上空に飛来するたびにワクワクしたものです。




 そんなジャンボ機、ボーイング747ですが、JALのジャンボ機が日本の空から消え、
函館空港へ乗り入れする機首も小型機が目立つようになり、
函館・羽田間に就航するのは、大型機でもボーイング777-200か、777-300になっていました。

そんなにジャンボ機が函館に久しぶりに飛来。

9月8日、空の日を記念して行われた函館エアポートフェスタにあわせてやってきました。

 
 
その雄姿を一瞬でも見たい一心で、一路、高松展望広場へ。
 
 小学生の頃、見たことのない飛行機が来るとよく自転車を走らせ函館空港へ行っていたように。
 
 見たことのない飛行機というのは、当時函館に就航していないJALグループの国際チャーター便、日本アジア航空のDC10や、
ダイバードといって、成田空港から北米に向かう途中の飛行機が
アクシデントで函館空港に着陸したり、千歳が悪天候で函館に代替着陸したときです。
 

 空の貴婦人と呼ばれたマクダネル・ダグラスDC8(JAL)が来た
ときの感動は忘れられません。
 
(DC8は、「逆噴射」という言葉を有名にした、羽田沖で墜落した機種です)
 
キーン、ヒュルヒュルという金属音を響かせながら函館にやってきたあの雄姿が忘れられません。


ボーイング747-400D
国際線で活躍した機体は、2004年ピカチュウがド派手にペイントされ「ピカチュウジャンボ」として国内の幹線に就航して、子どもたちに空の旅と、飛行機への関心を高めてくれています。




 双発機全盛の国内航空業界にあって、4発エンジンのジャンボ機が近い将来、日本の空から姿を消すことになると思います。
次に函館に来るのはいつの日か?

 また来年のエアポートフェスタにおいでと、飛び立つジャンボに別れを告げました。


2012/09/07

函館「脱原発金曜日行動」に参加


 バイバイ大間原発はこだてウォークには毎回参加しているのですが、金曜行動に参加したのは今日がはじめて

今日、議会の一般質問が終わり、短時間ですが市役所前で行っている脱原発の金曜行動に参加しました。


 
 
 実は首相官邸前のかわりに市役所を見立てて、というところに違和感がありました。
 
 首相官邸の主は原発再稼働を進める野田首相、 函館市役所の主は?トップは大間原発無期限凍結を掲げる工藤寿樹市長、そして私も議員ですので市役所が拠点です。
 

いろいろ考えながら参加しましたが、行燈を片手に「NO、NO、NO、NO、野田(ノーだ)NO」と参加者と一緒に唱和していると
場所はともあれ、声を上げていくことが大切。幕末維新のときのご一新、各地で「ええじゃないか」が起きたように、このような集会やデモがあちらこちらで起こる状況が生まれなければこの国は変わらないのではないかと・・・

考えながら行動する、前進する
金曜日も必要だが、首相官邸前のように

交通料金で悲鳴
国保料金で悲鳴
介護保険料で悲鳴
年金減額で悲鳴
そのような市民が結集できる集会やデモもこの函館には必要だ


                              2012.9.7




2012/09/02

函館・西部地区の景観(下)


末広町の電車通りで周辺の景観に配慮した建物の建設が進む。

これは、北消防署末広出張所庁舎の新築工事で、青柳町と弥生町の出張所を統廃合して末広出張所として西部地区全域を担当をする消防署となる。


 電車通りから見るとすぐ左には旧日本銀行函館支店、右の並びには金森森屋デパートを外観復元したウイニングホテル、旧第一銀行函館支店、向いには旧金森洋物店など歴史的建造物が多く重厚な景観をつくっている。

 この界隈では、函館エスイーシー社が2つの古い銀行建築の建物を活用し新築した2つの建物も周囲の景観にあわせた外観、低層階のみ、周囲の景観の連続性を崩さない外観にしたビルを新築するなど地域に貢献している同社を評価したい。





函館・西部地区の景観(中)


 大町の海岸通りには、いまの函館を象徴するような建物に出会う。所有者が函館以外にいる、あるいは所有者が不明の建物が超高齢社会を向かえている函館市内には増殖中で、長期間、住む者がいなくなった家屋は朽ち果てていくしかない。



臨海研究所

 
木造2階建ての長方形の建物はまさに朽ち果てる過程の中にある。
 並びには、旧函館水上警察署(後の函館西警察署)当時の外観を復元した臨海研究所が建つ。


 私の住む深堀町でも最近、急激に空き家、売り家が増えてきた。しかし、西部地区を中心に函館市の旧市街地では、防犯上、景観上の深刻な状況になっている。函館市でも、解体費用を補助する仕組みが出来たが、写真に見る大町の建物は手付かずのまま。

船見町の市民からも約5年前に住民が孤独死して以降、空き家となっている家屋いスズメバチが巣を作っているので何とかできないかという相談があった。2階建ての住宅からは以前、鉄の棒が住民たちの歩く小路に落下し、消防に依頼し屋根の上を点検し鉄の棒をすべて下ろしたそうである。2階の屋根は大方無くなってしまい部屋が露出しているそうだ。



大町の老朽家屋の2階を見ると、朽ち果てる建物とは似合わない、ゴルフバックが横たわっている。

函館・西部地区の景観(上)

 
 函館市大町の海岸通りには歴史的建造物が点在する。
上の写真は1909(明治42)年、海産商・森宇兵衛商店として建てられ現在、市の景観形成指定建築物となっている「民宿室屋」の建物。
 
 大町は、寛政10年(1798年)発行の絵図、享和元年(1801年)の箱館全図という地図にも大町が登場するくらい古い町。大町の海岸通りは万延元年の箱館地図では現在の海上自衛隊あたりから、臨海研究所(旧西警察署)方向に大町は4丁目まであった。
 
 



民宿室屋のならびには、明治42年頃の建築とされる木造の洋風建築、現在はカフェ「モストゥリー」として営業している建物があり、

そのとなりには、明治18年に遠藤吉平商店としてれんが造白漆喰塗りの白亜の美しい建物がある。現在はcafe dining JOEといて営業している。




そこで残念な景観に遭遇していまう。
室屋とモストゥリーの間に平成22年に出来た民間の5階建て賃貸マンションとその駐車場。

左右の景観に配慮した建て方ができなかったのか、地元資本の企業が開発した工法による集合住宅と思うが、この場所以外であれば問題がないが、なぜここにこのデザインの建物なのか、非常に残念である。
 
 
 景観の連続性を損なわない配慮が地元企業だからこそ求められている。
 いまだ撤去されない二十間坂の「自由の女神像」など函館市内には、函館、西部地区の歴史性などを全く理解していない、地元企業家たちによる醜悪な建物がいくつかある。自己に利益だけではなく、地域全体の利益のことを考える企業家になってほしい。