17日と18日の両日、市営函館競輪場テレシアターで新しい総合事業の事業所向け説明会が開催され私も両日とも参加してきました。
これは介護保険制度解体の序章!
経済界の要請に自民、公明、民主(現・民進)が応じ介護給付からの軽度者を排除し市町村に丸投げしたのが新しい介護予防・日常生活支援総合事業(新しい総合事業)です。
ちょっと、おさらい!
いまから5年前、
大震災と福島第一原発事故の直後の2011年4月27日の社会保障審議会、
介護給付費分科会での池田省三龍谷大学教授(2013年死去)がとんでもない発言(経済界の声を代弁)、
「(大震災を機に)要支援1、2は介護保険から外すべきだ」
「おばあちゃんのお世話保険をつくったわけじゃない」
「どこかで切らなきゃいけない。ならば新しい方式として自治体に任せる方法はいい」
と発言というか暴言です。
翌2012年、政府の社会保障改革に関する集中検討会議」にて、
「軽度な利用者へのサービスは保険の対象外に」(経済同友会)
「軽度の要介護者等への給付の見直しを」(日本経団連)
ときは民主党、野田政権。
2月17日、社会保障・税一体改革大綱を閣議決定
6月15日、自民、公明、民主3党は
「社会保障と税一体改革関連法案」合意
6月26日、「社会保障と税一体改革関連法案」衆院にて賛成多数で可決。
8月10日、社会保障制度改革推進法案成立
2013年12月5日、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律案(社会保障プログラム法)成立。
このように、民主党政権時代に経済界の要請に応えて介護保険の大改悪が計画され安倍自公政権に引き継がれ実行に移されたのが新しい総合事業です。
函館市の担当課は介護給付から函館市の事業となることから介護保険課ではなく高齢福祉課。
17日の説明会の冒頭、挨拶にたった高齢福祉課長は新総合事業について「素晴らしい事業とは思っていないが、進めさせて頂きたい。
みなさまの協力なしに制度はやっていけない」と率直に語りました。
訪問介護は訪問介護計画の作成もモニタリングも必要ない介護の専門性は求められない、お手伝いさん、家政婦化した「訪問介護A」(基準緩和型サービス) 専門性は必要ないので低い単価です。こんなものに手上げする事業所は無いのではと私は考えます。
質疑では次々と質問が出ました。
ある訪問介護事業所からは「利用者が国基準型(現行同等)と基準緩和型(訪問介護A)を選択できるのはおかしい。
利用者は安い方を選択するのではないか。
そうなると私たち訪問介護事業所は痛手を受ける」と、これに対して函館市の担当者は決してそうはならないのではないかと。
これを聞いて私は〜高齢者の置かれている経済状況を認識していないなぁ〜と考えてしまいました。
また、ある訪問介護事業所からは「計画書も除外し、モニタリングもいらなければ、ただのお手伝いさんになるのではないか」「計画書を除外するのは事務作業の緩和だとしますが、訪問介護計画は大事だと思う」と。
全くその通りです。
17日は訪問介護事業所、18日は通所介護事業所に対する説明会で地域包括支援センターや居宅介護支援事業所からも多数参加。両日とも300人入る会場がほぼいっぱいの状態でした。
私たち(40歳以上)は高い介護保険料を毎月納めています。
介護保険料は税金より厳しく例え所得がゼロでも払わなければならないとんでもない制度設計。
高い保険料を納めている私たちは介護サービスを受ける権利があります。
基本チェックリストを拒否してはじめから介護申請をしましょう!
日本国憲法第25条〜
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」
新しい総合事業は、憲法に違反している制度です。介護保険制度は自民党、公明党そして民主党(当時)によって「国家的詐欺」というべきものになろうとしています。
これ以上の改悪は認められません。
介護が必要なひとに100%サービスが行き届く新しい介護保障制度の構築が求められます。
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