2011/02/07

コンパクトシティはこだて①

解体進むパボッツ駐車場(後方には五稜郭タワーが見える)
 梁川町のパボッツ駐車場の解体工事が進められています。元の西武の駐車場と言った方がわかりやすいですね。解体後には18階建て地上64メートルの高層マンションが2棟、大手ハウスメーカーによって建てられるそうです。人口減少による市街地の空洞化が進む函館市にとって、民間による中心市街地開発は歓迎されるべきものだと思います。本町、梁川町、千代台町の境界付近には地元ハウスメーカーなどによるマンションが並んでいます。函館市の中心に位置し、交通、教育、医療、買物などへのアクセスがよく、徒歩圏内には五稜郭や図書館、美術館、芸術ホールがあります。函館の中でもこれだけ医職(食)住が隣接した地域は他に無いのではと思います。 
 
 いま大都市圏では便利な都心部への回帰現象(怪奇現象ではありませんよ)が起こっています。札幌でも中央区の人口が増加している反面、南区は人口が減少しています。とくに地下鉄の路線のない真駒内以南で人口が減少し住宅地の地価も下落しています。30年も前から人口減少社会に突入している函館は早くからコンパクトなまちづくりを模索する必要がありましたが、残念ながらこの30年間に無秩序にまちが肥大化してしまいました。とくに無指定地域への宅地開発について函館市は猛省しなければならないはずですが、いままた石川町で進められている区画整理事業はコンパクトなまちづくりとは相容れなく将来に禍根を残すでしょう。

 話しを高層マンションに戻しましょう。函館の魅力は何といっても昼夜を問わず函館山からの扇型にひろがる眺望だと思います。また市街地や港から見える函館山の姿は函館人にとってはかけがえのない風景です。そしてもうひとつ守らなければならない眺望があります。それは新しい函館のランドマークとなった五稜郭タワーから見た函館市街地の俯瞰です。古い絵図に描かれた函館はいまの五稜郭タワーから見る構図で描かれています。市街地に無秩序に高層マンションを林立させないためにも一定のルールづくりが必要だと思います。函館は市街地近くに空港があるため航空法による高さ制限があり超高層ビルは建てられません。五稜郭タワーは制限の108メートルぎりぎりの避雷針の高さまで含めて107メートルの高さです。函館は駅前・大門地区や五稜郭駅前など空き地、空き家が目立ちます。日光を遮断し、電波障害、ビル風をもたらす高層化よりも、低層で隣近所の顔が見える、横にひろがるまちづくりが必要だと考えます。

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