2012/01/13

函館発 列車内格差

1月12日、函館発札幌行きの特急北斗11号を利用した。あいにく指定席は満席のため自由席を利用することに、始発駅の函館駅は自由席でも大丈夫と思いきや・・・

まもなくすると、北斗11号に接続する、新青森発の特急スーパー白鳥が到着、札幌方面に向かう乗客が北斗に乗り込むと自由席は満席になり、私はデッキへ移動した。

北斗11号は5両編成で、先頭車両は5号車で最後尾が1号車だ。5号車と4号車が自由席、3号車がグリーン席、2号車と1号車が指定席となっている。


 特急北斗11号は定刻通り14時00分に函館駅を発車、五稜郭、大沼公園と停車するたび乗客は増え、列車内の通路はびっしりに、車内販売のワゴンも通行不能状態だが、2度アイスクリームの入ったバスケットを持つ女性客室乗務員が私の前を通過した。私はデッキからさらにトイレ、洗面の前に場所を確保した。ここからは全く外の景色は見えない。15時46分停車したが、しかしどこの駅なのか、アナウンスを聞き逃したのでわからない。函館を発ってから1時間46分がたつ。私の目の前にトイレがあり、近くには「全車禁煙(デッキ、トイレも禁煙です)」と書かれたプレートが貼られているが、トイレのドアが開くたびに、たばこの匂いが鼻腔を突き抜け、私の脳天を直撃する。とても不快な匂いだ。まもなく伊達紋別とのアナウンスで、8分前の停車駅が長万部だと分かった。



左3号車(グリーン車)右4号車(自由席)

16時17分東室蘭駅からの乗客で自由席車両の通路はびっしりドアも閉まらない状態になった。
車内放送は、「グリーン席以外の指定席の通路にもお進み下さい」と、

乗客で溢れる車内だが、別空間がひとつある。よつ葉をあしらったグリーン車両のマークがドアについている。

時々、開くドアの向こうには混雑する車内とは別世界のゆとりあるサービスが行き届いた空間が目に飛び込んでくる。
その瞬間、列車内でのこの格差を思い、99%と1%の話しが頭を過ぎった。

ちょうど経済2月号の「マルクスとアソシエーション論」の書評と「転換期のG20とスティグリッツの戦略」を読み終えた後だった。

それにしても、スマートフォンの普及はすさまじい、私は経済2月号の立ち読みをしている間、私の周りの7名全員がスマートフォンの画面を指で上下左右に操っている。右前方の男性のスマートフォンに目をやると画面は将棋盤になっている。将棋を指しているのだ。

将棋の男性氏とその同僚氏の会話、「しかしこの状況は予想していなかったな、平日の木曜でこの混雑とは、5両しかないし、JRはちゃんと需要予測しているのかな」

まったく同感である

そして車内放送は、遅れたこと、満席になって不便をかけたことへの陳謝を述べた

特急北斗11号は9分遅れで札幌駅2番線に入線した。
こうして3時間38分の立ちっぱなしの旅は終わった


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