2012/02/20

函館で全国学童保育研究会が開催

講演する垣内国光 明星大学教授


2月18日、19日の2日間、新川町の函館パークホテルを会場に第19回全国学童保育研究会が行われ。私も参加して来ました。研究会は全日本建設交運一般労働組合全国学童保育部会の主催で九州、四国、沖縄など全国から指導員ら約60名が参加しました。


福島市渡利地区にある渡利学童保育きりん教室の指導員阿部澄さんは「大震災・原発事故 子どもたちの生活と学童保育の現状」と題して特別報告を行いました。阿部さんは、原発事故の影響で福島市内の小学校が休校となり学童保育所にそのしわ寄せが来たと話します。


学童施設に隣接する神社は子どもたちの格好の遊び場でしたが、放射性物質による汚染で外で遊ぶこともできなくなり、その後放射性物質の除染は進められたが屋根瓦についたものは除染できないため、積算放射線量は除染前とほとんど変わらない現状を報告しました。


阿部氏の報告後に「私たちが国、政府に何を要求してきたか~学童保育をめぐる情勢~」と題して報告を行った、建交労全国学童保育部会事務局長の田村一志氏は、震災、原発後に福島を訪れたが、車から降りても良いものかと涙ながらに
心中を暴露する場面もありました。
 

また、明星大学の垣内国光教授が「共感共生労働としての学童保育」と題して講演を行いました。垣内氏は、学童保育指導員はスウェーデンでは、小学校教諭と並ぶ専門職と話しました。

日本でも専門性、質を確保する観点から、超党派の議員立法で学童保育指導員に資格をつくる動きがあることを紹介しました。学童保育指導員は、看護や介護、福祉と同じく人を対象とする仕事、子どもの人生に寄り添い、喜び悲しみ苦しみを分かち合う労働者だと定義し、専門職として確立するためには学童保育を受ける権利の確立、最低基準などの整備が必要と指摘しました。


3名の話しを聞いて現在の学童保育指導員の専門的な仕事内容と比較し、低賃金など低い地位と処遇を改善していかなければならないこと、子どもの発達には遊びが必要なこと、現代の日本では、遊びを学ぶ機会は家庭でも学校でも得られなくなっていることなど学童保育の現状と課題を学ばさせていただきました。

もっと多くの方に聞いてほしい講演内容でしたので、機会
があれば垣内教授に再来函していただきたいと思います。

研究会には私のほか紺谷よしたか市議と市戸ゆたか市議も参加しました。

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