市立函館保健所主催の”温泉資源保護啓発講演会”「みんなで考えよう!函館の温泉」が本日午後、湯の川温泉の花びしホテルを会場に行われました。
内容は
(報告)「温泉法および温泉保護対策について」
北海道保健福祉部健康安全局生活衛生グループ主査(環境指導) 小中 文雄氏
(報告)「函館市温泉資源保護指針について」(報告)
市立函館保健所生活衛生課環境衛生担当 主査 町谷 仁志氏
(講演)「函館平野にある温泉の成り立ちについて」
地方独立行政法人北海道立総合研究機構地質研究所
資源環境部資源環境グループ 研究主任 柴田 智郎氏
(講演)「道南に分布する温泉の特徴および効能について」
北海道立衛生研究所理化学部生活保健グループ 主幹 内野 栄治氏
4氏の話しを聞いて、函館市内近郊や道南の温泉の特徴を学ぶ良い機会となりました。
まず、湯の川温泉は温泉の供給量が増大したため、40年間で12mも水位が低下。このため1975年に北海道の温泉保護地域となっています。そのエリアは、湯川町1~3丁目と湯浜町の町域から200mの範囲です。
歴史的には、湯の川温泉は大正時代に函館市街地から馬車鉄道が敷かれ、温泉が掘られ旅館や別荘が建てられたため、111源泉中、63源泉が停止する事態となり旧湯川村が村営で一元管理をしたと。現在は地下からの供給量4,100㎥~5,300㎥/日に対して、揚湯量が6,000㎥/日でその差が削減量となっていて、函館市が所有する(企業局)34の源泉から供給する民間事業者(ホテル、旅館等)に対して削減の協力をお願いしているそうだ。
1600年代から自噴していた湯の川温泉とくらべ谷地頭温泉は歴史が浅く、温泉としての本格的利用は戦後1953年の市営谷地頭温泉の開業からであること
函館平野の温泉の状況として
地下800~1000m 全体の40%
湧出温度は40℃~70℃ が全体の57%
淡水、鹹水(かんすい)、湯の川を中心とした水の3つの組成から成り立っているそうだ
函館駅前地区の温泉は、鹹水(かんすい)
湯の川温泉のグループは、北西~南東方向の直線上に分布して、その延長線上の津軽海峡の海の下に銭亀沢沖の海底火山があります。
銭亀沢の海底火山のことは知っていたが、深堀町のにしき温泉や、山の手温泉、北美原温泉、西ききょう温泉、桔梗町の花の湯、七飯町のアップル温泉などが同じグループだとは思いもしなかった。
ちなみに銭亀沢沖の海底火山は、第4紀という地質学的に新しい時代に活動していた火山で、函館山と横津岳はとても古い火山で100万年以上前に活動していた火山だそうです。
函館平野部の開発がすすみ、深部の圧力が低下することで、いずれ湯の川にも影響してくる可能性があると柴田氏は指摘していました。
内野氏は、道内の温泉は食塩泉が多いが、とくに道南は、
全道で40.7%に対して、道南は54.2%で食塩泉が多く、
その食塩泉の中でも
ナトリウムー塩化物泉が22か所と最も多く
次いでナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉が20か所(濁川温泉など)、
3番目にナトリウム・カルシウムー塩化物泉が16か所(湯の川温泉など)
4番目にナトリウム・塩化物強塩泉の13か所(弁天町、宝来町など函館山麓、恵山)
と続きます。
谷地頭温泉については、今後とも慎重な資源管理が必要
市民にとって貴重な財産であるとの言葉があり、
ますます、民間売却させてはならないと確信させていただきました。
内野氏は、鏡森定信氏の分野別に見た温泉の健康増進作用に関する研究事例では、温泉がQOL(生活の質)改善、福祉増進および医療費軽減につながっていること、
年に2~3回以上温泉保養地に行っている人は同じくらい健康で、それをしていない人と比較して、
心の健康度が高い
骨折が少ない
死亡が少ない
長期入院が少ない
ことが2年間の追跡調査でわかったと報告しています。
現在、函館市は
谷地頭温泉の民間への売却
谷地頭をふくむ、老人福祉センターの有料化
そして、谷地頭温泉や湯の川温泉にある老人福祉センターへの移動の足となっている
市電、函館バスの高齢者の半額乗車券を廃止して、年間6,000円の上限にしようとしています。
高齢者を家に閉じ込める政策では、逆に医療費や介護保険財政を圧迫してしまうことになりかねません、
もっと視野を広げて議論しようじゃありませんか。
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