2012/02/20

多喜二の命日と橋下徹の平成の思想調査






蟹工船が出港した函館港

 今日2月20日は、小林多喜二の命日です。1933(昭和8)年2月20日に特別高等警察(特高警察)によって29歳の若さ虐殺された日本共産党員でもあったプロレタリア作家です。
彼の作品、小説「蟹工船」は特に有名です。

当時の日本は治安維持法という法律があり、日本の国体(こくたい)を否定する国民に対して徹底的な弾圧をくわえました。

国体って?
国民体育大会ではありません。国体をウキペディアで引くと、その国の基礎的な政治の原則、「天皇を中心とした秩序(政体)」を意味すると書かれています。



多喜二の時代、函館船渠株式会社といった現在の函館どつく函館造船所

当時、日本共産党は非合法な政党でした、天皇制を否定し、当時の日本社会では多数者だった農家(小作人)を苦しめている寄生地主制に異を唱え、海外領土の拡大に反対し、国民が主人公となる政治、国への変革を求めたがためでした。

言論の自由はおろか、思想信条の自由もありません。共産党や党員に対して「アカ」とか「非国民」というレッテルを貼り、後ろ指をさされるように仕向けていきました。

共産党は「怖い」というイメージ作戦も成功しました。本当はだれにとって「怖かった」のか。
労働者や農家を安い賃金で搾りとっていた富裕層にとっては、本当に怖い存在だったと思います。




          

いま世論調査では、絶大な人気の橋下徹大阪市長ですが、
いま大阪市職員に対する思想調査が問題となっています。

多喜二の時代には認められていなかった思想信条の自由は、日本の敗戦によって戦後制定された日本国憲法によって実現されました。

憲法第19条で、思想・良心の自由、憲法21条で、政治活動の自由、憲法28条で労働組合の活動が認められています。

橋下徹大阪市長による、思想調査の内容を紹介すると

「あなたは、この2年間、特定の政治家を応援する活動(求めに応じて、知り合いの住所等を知らせたり、街頭宣伝を聞いたりする活動も含む。)に参加したことがありますか」
と職員本人の参加の有無とともに、「誘った人」の氏名まで回答することを求めています。「誘った人」は、大阪市職員に限定されておらず、一般の市民、国民までが対象となっています。
正確な回答がなかった場合は処分の対象となるとしています。




日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」は連日、実態を明らかにして報道していますが、ほとんどのマスメディアはこのことを報道しようとしません。

橋下徹大阪市長が率いる大阪維新の会は国政進出を目指しています。
首相公選制も政策に掲げていますが、橋元氏自身が首相の座を狙っているのでしょう。橋元氏の政治手法は敵対するもの、反対するものを徹底的に排除します。

ヒトラーは弁舌が優れ、国民に圧倒的に支持されました。
また広告宣伝手法も優れていました。
選挙で大勝したナチス党は、その後、反対者を次々と抹殺して行き、ユダヤ人をはじめ障がい者に多数の犠牲者を出しました。

小泉劇場型政治に翻弄された国民は、また同じ轍を踏もうとしています。

政治に何度も裏切られ既成政党不審(本当は2大政党不審)になっているからですが、
原因はマスメディアの報道の在り方と民意が正確に反映されない選挙制度にあります。

私は、騙されないためにも複眼思考が大切だと思います。
しんぶん赤旗、読んで見るとこんな考えもあったのかと驚きの連続だと思います。そして、何が問題なのか物事の本質がわかる新聞ですのでご購読をお勧めします。

            しんぶん赤旗日刊紙 月3400円
            しんぶん赤旗日曜版  月800円

  日本共産党函館地区委員会 ℡0138-52-0801
  あるいは最寄の日本共産党の事務所まで


      










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