2012/08/07

原水爆禁止2012年世界大会⑤


 6日の世界大会閉会総会では、国連のアンゲラ・ケイン国連軍縮問題担当上級代表が、潘基文(バンギムン)国連事務総長のメッセージを代読しあいさつしました。

この日、私はケイン氏の「みなさんは歴史の正しい側に立っている」という言葉に、非常に感銘を受けました。




8月7日のしんぶん赤旗が詳細に報道していますので紹介します。

 ケイン氏は、核兵器廃絶という崇高な大義の未来は運命ではなく、一人ひとりの懸命の努力にかかっていると強調。「もっとも恐れるべき大量破壊兵器をなくすたたかいにおいて、潘基文(バンギムン)国連事務総長と国連はみなさんのパートナーであり、核の脅威をなくす方法はただ一つ。
核兵器を禁止し完全になくす方法はただ一つ。核兵器を禁止し完全になくすことです」と訴え、現在、世界には核兵器を永続させることに既得権を持つネットワークが根強く存在していると告発。

ケイン氏は、「人類に利する共通の大義を抱えた運動をしているみなさんに、世界が連帯しています」と激励。最後に、「みなさんは歴史の正しい側に立っています。その活動が核兵器廃絶の課題で成功をおさめるよう願っています」と述べ、会場から大きな拍手を浴びました。





  潘基文 国連事務総長から
  原水爆禁止2012年世界大会へ送られたメッセージ(全文)


~世界大会にご参加のみなさんにごあいさつをする機会をいただき、光栄です。
この素晴らしい大会を見事に組織された高草木博さん(世界大会実行委員会運営委員会代表)と同僚のみなさんに感謝します。 
 
 今朝、世界の注目は広島の平和記念式典に集まりました。それは67年前の原爆で亡くなられた方々を追悼し、被爆者と遺族の方々へ敬意を表する機会です。
 
 しかし、あの式典もこの世界大会も、過去の問題だけに目を向けているわけではありません。世界の人々は、今日、核軍縮を求め、核兵器のない未来を望んでいます。

 
 ご存じのように、これは希望だけで達成できるものではありません。国際社会の広範な個人やグループの大変な努力と協力、また国家グループ間の緊密な協力も必要です。そして国連において中心的な課題とされなければなりません。

 軍縮の達成という課題を平和組織だけで担うことはできません。幸い、平和組織には実際の、そして潜在的な味方がいます。そもそも社会で、核兵器の影響を受けない人などいるでしょうか。年齢、収入、職業、性別、国籍とはみかん系に誰でも核兵器廃絶から利益を得るのです。

 私は、みなさんが多くの成果を上げてこられたことに敬意を表するものです。みなさんの刊行物や会議は、人々を教育してきました。署名運動は、市民一人ひとりを軍縮プロセスに参加させてきました。青年たちにも働きかけ、世界中で軍縮を優先課題としてきました。

みなさんに感謝します。これからもがんばって活動を続けてください。私は核兵器廃絶という崇高な目標を達成する運動で、みなさんのパートナーであることを光栄に思います。核兵器廃絶は私たちの集団的安全と幸福を大きく前進させるでしょう。

                                  8月6日、広島
                                    国連事務総長
      
                                            潘基文
  


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